クレジットカードのキャッシング枠は、急きょ現金が必要になったとき便利なものです。カードローンのカードを持ち歩くのは恥ずかしいと感じていても、クレジットカードなら抵抗を感じません。では、もう少しキャッシング枠が欲しいときに枠を増額することはできるのでしょうか?

キャッシング枠増額の条件は?

キャッシング枠の増額には2通りの手順があります。1つはクレジットカード会社からの案内、もう1つは契約者からの増額申込です。増額申込の方法には電話・メール・ホームページからの申込などで各クレジット会社によって異なります。

カード会社からの案内の場合、審査に落ちることはほとんどありません。仮審査を社内で済ませてから案内しているからです。仮審査は新規契約から6カ月後、その後は3カ月ごとに行われている会社が多いです。

契約者からの申込の場合はその時点で審査することになります。

審査される項目は以下の3点です。

  • 利用実績 延滞していないか
  • 信用情報 他社での借入が増えていないか、他社で延滞していないか
  • 個人情報 住居や勤務先の変更はないか

これはクレジットヒストリー、略して「クレヒス」と呼ばれます。クレジットは日本語で信用、ヒストリーは歴史なので、クレジットカード利用の信用歴史という意味になります。

このクレヒスに問題がないと判断されれば増額できる可能性が高いのです。

増額できない理由

増額できない場合は、先ほど述べたクレヒスに問題があるときです。例えば、クレジットカードの引き落としで延滞をしたことがあれば、増額は難しくなります。

延滞をしたことが無くても、ショッピング枠のリボ払いが一杯になって、もう追加で利用できなくなっている場合も増額が難しくなります。支払に困っていると見なされるからです。

申込時と住居や勤務先が変更になっていてもマイナスの評価になります。本来は変更があった時点で届け出をしなければならないからです。また、住居も勤務先も長いほど信用されます。

他社の借入が増えていても支払い能力に疑問を持たれ増額が難しくなります。

減額される場合もある

増額はカードの再審査なので、その結果現在のキャッシング枠が現在の信用では大きいと判断された場合、減額されることがあります。審査によってはショッピング枠が減ったり、最悪の場合、カードが使えなくなったりすることもあるのです。

このように、契約者から増額を申し入れることはリスクも伴うことです。自分のクレヒスに少しでもマイナスの要因に心当たりがあるなら、増額の申込をしない方が無難ということになります。

キャッシング枠増額に代わる手段

では、キャッシング枠が欲しい場合どうすればよいのでしょうか。今のカードでキャッシング枠を増額するより、別のカードの審査を受けて、そこでキャッシング枠を得る方が実は難易度が低いのです。

理由はクレジットカードの1回や2回の短い延滞はカード会社が情報を共有する信用情報機関に登録しないからです。口座引き落としのミスでの延滞というのは普通に起こりうることです。登録されるのは3カ月以上の延滞の場合です。

リボ払いが一杯になっていても、信用情報機関に載ることはありません。あくまでもクレジットカード会社の社内情報です。住所や勤務先変更についても同様です。

よって、クレジットカード会社にとってはマイナス評価の情報でも、他社では知りようがないのです。新たに作るカードはクレジットカードでも構わないし、カードローンでも構いません。審査の通りやすさではカードローンの方が通りやすくなっています。

カードローンのカードが恥ずかしい場合もあると冒頭に書きましたが、最近ではカードレスで借入できる会社も増えています。例としては新生銀行カードローンレイク、プロミスがあります。カードレスで借入可能な会社で契約するのも一つの手なのです。

まとめ

クレジットカードのキャッシング枠の増額は通ればそれで問題はないのですが、リスクもあると書きました。クレジット会社に限らずカードローンでも契約者から増額を申し入れるのは実はリスクが高いのです。

自分のクレヒスに自信があるなら増額の申込を、少し不安があるなら他社への新規申し込みをするのが安全な方法です。減額されて後悔してからでは遅いのです。

⇒楽天カードの増額審査に通らなかったのはなぜ?