クレジットカードの裏に署名をしない人がいます。「面倒だから」「クレジットカードが汚れるから」「真似されるから」「家族が使えなくなるから」という理由です。
でもその理由はすべて間違いです。
クレジットカードに署名をしないと様々なトラブルに巻き込まれることになるのです。
署名は本人確認のために必要
そもそもクレジットカードに署名が必要な理由は「自分自身がこのカ-ドを使っている」という証明なのです。クレジットカード会社がカードの持ち主と契約をして、その場の支払いを肩代わりするのがクレジットカードの仕組みです。
カードを持っていてもそれが本人と確認できなければ、ツケ払いはしてくれないのです。カード会社はクレジットカード本体と契約しているのではなく、クレジットカードの持ち主と契約しているのです。よって、持ち主でないと使うことができません。
署名がないと店頭で買い物できない
クレジットカードを使える店を加盟店といいます。クレジットカードの裏に署名がない場合、加盟店は買い物を受け付けてはいけないと決まっています。だから署名がないとそもそも買い物ができないわけです。
サインレスや暗証番号では署名を使わないのに、なぜ署名が必要なのかは先ほど説明したとおり、本人であることの証明がないカードは無効なのです。
署名がなくても買い物をしたことがある、との声も聞かれそうですが本来は規約違反(きやくいはん)です。規約とは加盟店とクレジットカード会社との約束です。よって、署名のないカードでの買い物で何かトラブルがあれば、カードの持ち主だけでなく、加盟店も責任を負うこととなります。
家族でも自分以外の人はカードが使えない
クレジットカードを作った本人とクレジットカード会社は契約しているので、本人以外のカード利用は禁止しています。
家族も同様に禁止されているのです。署名欄を空欄にしていたら家族も使えるというのは間違いです。家族も使えるカードが必要なら、本人のカードとセットで作れる家族カードを作りましょう。
署名がないと盗難保険対象外になる
署名のないカードを紛失して利用された場合どうなるでしょうか。財布を落としたり、盗まれたりした場合です。通常クレジットカードの不正利用については盗難保険がついており、不正利用額が全額補償されます。しかしながら、クレジットカードに署名がない場合、盗難保険が下りない可能性があるのです。
たとえばショッピング枠が50万円のクレジットカードを落として、他の誰かに50万円分買い物をされた場合、自分で弁償しなければならないということです。カードを悪用した人が署名欄に署名をした場合、加盟店では本人ではないと見破りようがないので、その責任を本人が負うことになるのです。
署名を真似されたらどうする?
署名を真似されても、盗難保険は下ります。
署名の真似をされたら保険が下りないというのは間違いです。
肝心なのは、カードに署名をしていることなのです。ただし、あまりにも真似しやすい文字、例えば漢字の「一」だけ、の場合は本人の責任が大きいと見なされ、保険が下りない場合もあります。
署名が薄くなったり汚れたりしたらどうする?
署名がいかに重要かを述べてきましたが、では署名が薄くなったり、署名欄が汚れてきたりした場合はどうすればいいでしょうか。
そんな場合は、上からなぞり書きしたり、カードを洗って署名をもう一度署名したりしてはいけません。
不正とみなされる可能性があります。クレジットカード会社に電話をして、すみやかにカードを交換してください。
まとめ
署名はカードの持ち主が自分であるという証明です。それが無い場合そもそも使えません。
また署名がないと、不正利用されたときに盗難保険が下りない可能性があります。
署名をしないメリットは何一つありません。もし自分のカードに署名がなければ数秒で済むことなので、今すぐ記入しましょう。