大学時代からの友人に泣き付かれて、延滞していたクレジットカードの支払いを立て替えたけれど、また同じことを繰り返さないように解約したい。けれど、本人以外がクレジットカードの解約ができるのだろうか?

子どもがカードを使いすぎて毎回立て替えて支払いをしているけれど、カードの解約は子どもにしかできないのだろうか?

今回はクレジットカードの解約の話です。友人の代わりに、子どもの代わりにカードを解約することは出来るのでしょうか?

本人以外は解約できない

いきなり結論になりますが、原則本人以外は解約できません。本人以外が解約できるのは、本人が死亡した場合や後見人が申請する場合だけです。後見人とは本人に判断能力が欠ける場合、法律上その人に代わって権利の執行をする人のことを言います。

本人の意思で契約した限り、本人の意思でしか解約できないのです。家族ですら解約できません。配偶者が、あるいは子どもがカードを使いすぎて経済的に困っているけれど、解約できない事例は多々あるのです。

逆を考えれば当たり前のことなのですが、本人以外がもし解約できれば、本人以外でも契約できることになってしまいます。解約も契約行為の一部なのです。

書面での解約の場合

つまり本人を納得させてなんとか自分で解約させるしかありません。と言っても、カードを使いすぎる人が自ら進んで解約の手続きをするとは考えにくいです。解約には書面で解約する会社と電話で解約できる会社があるのですが、まず書面での解約の場合を考えてみます。

書類を取り寄せなければ記入は出来ないので、まずは取り寄せます。これは本人でなくても可能です、「本人に頼まれた」と言えば送ってくれます。

書類を手に入れたら、署名欄以外すべてを記入します。これも本人以外が書いてもかまわないのです。そして署名だけ本人にさせるのです。あとは郵便で投函すれば解約できます。

電話での解約の場合

では、電話の場合はどうでしょうか。本人確認と解約の意志が確認できれば解約できるので、本人を傍に居させてカード会社に電話をします。本人確認が行われるので、そこだけ本人に話させて、解約の意志を伝えさせます。これで解約が完了です。

家族会員の解約は?

子どものカードの使い過ぎの場合、本人会員になっている場合と家族会員になっている場合で異なります。本人会員の場合は先ほど述べた解約手順になります。自分の子どもですら、契約に関しては別人格扱いなので、親が勝手に解約することはできないのです。

ただし、子どもの持っているカードが家族会員のカードなら話は別です。主契約の親の信用でカードを持っているので、家族カードの解約は親がすることができます。子どもはクレジットカード会社と契約していないからです。

カード会社からの強制解約


契約の当事者しか解約できないと説明しましたが、クレジットカード会社はもう一方の契約の当事者です。解約する権利を持っています。

強制解約になる基準はカード会社によって異なりますが、返済が滞れば解約になることがあるのです。長期間延滞したり、何度も期日に遅れたり、カード会社の催促に応じない場合が対象となります。この場合、分割払いの残高はすべて一括清算になります。

まとめ

以上、クレジットカードの本人以外の解約について解説しました。本人以外に解約はできないので、結局は説得するしかありません。カードを使いすぎて、延滞が続いて、強制解約になって、ブラックリストに載れば将来の不利益が待っています。金銭面で社会的に信用できない人と見なされるのです。

立て替えて払ってあげるのも友情で親心ですが、大切な人が経済的に破たんしてしまう前に解約を説得するのも強い友情で親心です。