今までキャッシングを何度か延滞したことがあって、まあ不注意だと気にかけることもなかった。けれども今度、住宅ローンを組むにあたり、キャッシングの延滞が住宅ローンの審査に影響するということを聞いたんだけど、本当だろうか。
先月もつい口座に入金し忘れて数日延滞したんだけど・・・。すべての延滞はどこかに記録されているのでしょうか。実際はどうなのか、今回解説します。
延滞するとどこに記録が残るのか
ブラックリスト、という言葉を聞いたことがあるかと思いますが、正確には信用情報機関の異動情報のことです。信用情報機関とは、銀行やクレジットカード会社、消費者金融が顧客の利用状況を共有している機関です。
異動情報とは、延滞や債務整理や自己破産といった、借金をしたときに起こした、言ってみれば事故情報です。
金融機関 | 信用情報機関 |
銀行 | 全銀協 |
クレジットカード会社 | CIC |
消費者金融 | JICC |
それぞれ情報をやりとりしているので、どこかでブラックリストに入ればお互いに分かるようになっています。
例えばクレジットカードのキャッシングで延滞を起こせばCICに登録されるだけでなく、銀行や消費者金融からもわかるようになっているのです。
どのくらいの期間記録が残るのか
うっかり銀行口座に入金し忘れることはあるので、数日の延滞が数回程度ならブラックリストに載りません。ただし、それが続くと延滞情報として登録されます。1回の延滞でもその期間が3か月以上なら登録されるのが一般的です。
一旦ブラックリストに登録されると3年〜5年はその情報は消えません。延滞情報があると、クレジットカードや住宅ローンなどの審査に影響を及ぼすことがあります。
開示請求してみて自分で確かめる
しかしながら、先ほど説明した数回や3か月以上という基準はおおまかな基準で、実際には金融機関によって違います。つまり、何度か延滞をしていても、ブラックリストに載っていない可能性もあるのです。また、返済に遅れたことは登録されているけれども軽微なもので、ブラックリストとまでは行かないものもあります(遅延と呼ばれます)。
実際にブラックリストに載っているかどうかは自分で信用機関に開示請求することによって、知ることができます。郵送での申込で、1〜2週間で結果が帰ってきます。それに延滞の記録が載っていなければ住宅ローンの審査には悪影響はありません。
延滞のない記録は審査にプラスに働く
開示請求の結果、延滞の記録がない場合、逆に言えば、クレジットカードやローンの履歴の良好な記録があるということです。
クレジットカードを利用してきた記録をクレジット・ヒストリー(クレヒス)と呼びます。クレヒスは自分の持つ貴重な財産です。
クレヒスが良好だと住宅ローンのみならず、他のローンの審査にも受かりやすくなります。ゴールドカードを作るときにもクレヒスは重視されます。
今持っているカードの利用枠が増えたりもします。良好なクレヒスがある方が、全くローンやクレジットカードを使ったことのない人より信頼されるのです。
まとめ
延滞でブラックリストに載るかどうか、大まかな基準はありますが、明確な基準はありません。延滞の記録が気になるなら、まずは信用情報センターに開示請求しましょう。その結果、延滞の記録が無ければ安心して住宅ローンに申し込むことができます。
仮に遅延の情報が記載されていたとしても、軽度のものなら住宅ローンに受かる可能性はあります。
そのときは住宅ローン担当者に正直に伝えましょう。今は完済していて残高がゼロであったり、遅延の理由が銀行口座への入金忘れであったりする場合には、現在の支払能力には全く問題がないと判断されることもあるのです。
悩んでいても始まりません。まずは開示請求です。