キャッシュレスで買い物ができる、便利なクレジットカードですが、落とすと一大事です。買い物ができるということは、現金を落としたのと同じことだからです。けれども現金とは異なる点があります。それは個人情報が詰まっていること、つまり持ち主がはっきりしていることです。持ち主でないとクレジットカードを使うことはできません。では、落としたときどうすればよいのでしょうか。
まずはクレジットカード会社と警察に連絡
もしクレジットカードを落としたことに気づいたら、一番しなければいけないことは、クレジットカード会社に電話することです。利用を止めないと不正利用される危険性があります。
できるだけ早く連絡しないと不正利用された場合の保険が下りない場合があるのです。通常90日間です。いつ落としたか分からない場合などは、とにかく連絡に緊急性を要します。
次に警察に連絡します。盗難保険の適用には警察への届出が必要だからです。届出の受理番号が貰えますので、それを再度クレジットカード会社に電話をして連絡します。
再発行の手続きをする
以上で当面の危機は乗り越えました。次にクレジットカードの再発行の手続きです。紛失したカードが後で見つかっても、そのカードはもう使用できないのです。もし見つかったらカード会社に電話をして届出をしましょう。ハサミで裁断して処分するか、ゴミに出すのに抵抗があるならカード会社が回収してくれます。
再発行は早くても2,3日、通常1週間程度かかります。海外で紛失した場合などは現地で緊急カードを作ってくれることもあります。
新しいカードが届いたら、カード払いになっている公共料金等にカード番号の再登録が必要です。再発行するとカード番号は変わるのです。ECサイトに登録されているカード番号も忘れずに変更してください。
不正利用されていたらどうなる?
紛失・再発行だけなら手間はかかりますが、それほど難しいことはありません。問題は不正利用されていた場合です。通常、不正利用は盗難保険で補償されますが、本人の過失が大きいという理由で補償されない場合もあるのです。以下、例を挙げてみます。
- カードに署名をしていなかった
- 暗証番号が誕生日だった
- カードに暗証番号を書いていた
クレジットカードは本人しか利用できない契約になっています。ただし署名していなかったり、暗証番号が容易に想像できたりした場合は本人でなくても使用可能なので、本人の過失が大きいということになり、保険が下りないのです。
クレジットカード紛失対策
まずカードを物理的に落とさない工夫をすることが必要です。カードをむき出しでポケットに入れておくと落とす可能性が高くなります。普段はカードケースや財布に入れていても、カードを使用した後、うっかりポケットに入れてしまうことは意外に多いのです。きちんとしまう習慣をつけましょう。
ただ、いくら財布やカードケースに入れていても、いろんなカードでパンパンになっていると、落としたことに気づかないリスクが上がります。別のカードを使うときに気づかずに落とす、ということもよくあるのです。不必要なカードは持ち歩いてはいけません。
クレジットカード本体については、署名は必ずしなければなりません。できれば漢字が望ましいです。何故なら外国人がカードを拾った場合、または盗難した場合、漢字の真似をすることは難しいので、署名の段階で不審がられるケースがあるのです。
よって、漢字での署名は不正利用防止につながります。逆に日本人の書くアルファベットは真似されやすいので、避けた方が賢明です。
暗証番号の設定は、自分や自分の家族の誕生日は容易に想像されるのでNGです。盗難保険が下りない可能性もあります。自分にしかわからない番号を登録し、できれば定期的に暗証番号を変更するのが安心な方法です。
まとめ
クレジットカードのメリットは現金なしで買い物をできることですが、それ以上にメリットなのがカードを落としても再発行手数料以外に金銭的な被害が及ばないことです。ただし署名や暗証番号の不備で、盗難保険が下りない場合もあります。
まず落とさない工夫をする、そして落としても大丈夫なように備えておく。これがクレジットカードを安全に使う方法です。